退職金減額で残ローン負担、親子間売買で住み続ける選択をしたケース
担当者
- ADR
- 任意売却取扱主任者
- 宅地建物取引士
新卒にて不動産仲介会社に就職後、自身のお客様がローンの滞納や離婚を機に競売にかけられてしまうことを経験。そういった方を少しでも減らすために任意売却に注力。
退職金の減額で住宅ローンが残り、貯金も底をついてしまったため売却を決意
男性
- エリア神奈川県川崎市
- 職業無職(元OA機器販売会社管理職)
- 家族妻、娘(独立)
- 物件種別戸建
- 残債1,840万円
- 売却価格1,380万円
Hさんは、OA機器販売会社に30年間勤務し、60歳で定年退職されました。もともと給与はそれほど高くありませんでしたが、会社の慣行で退職金が多く支給される予定だったため、44歳のときに住宅ローンを組んでマイホームを購入。 しかし、会社の業績悪化により、退職金は当初の予定より半減。結果として、退職時に2,000万円もの住宅ローンが残ってしまいました。貯金を切り崩しながら返済を続けていましたが、65歳になり年金生活に入ると、住宅ローンと生活費で貯金が底をついてしまい、「このままではもう支払えない」とご相談に来られました。
自宅を手放さずに住み続けるための「親子間売買」による解決
難易度
★★★ご提案内容と解決方法
Hさんは、「自宅を追い出されるのか」と強い不安を抱えていました。自宅を手放したくないというお気持ちが強かったため、リースバック(売却後も賃貸として住み続ける仕組み)を行ってくれる投資家を探す方法をご提案しました。 当協会で物件を査定し、家賃115,000円でリースバックに応じる投資家が見つかりましたが、Hさんの収入ではその家賃を支払うのが難しい状況でした。 そこで、娘さんに「親子間売買」という形で自宅を購入してもらえないか打診。娘さんからは、「家賃66,000円でなら対応できる」との回答をいただきました。Hさんも、最初は娘さんに買ってもらうことに抵抗がありましたが、丁寧にお話を進める中で、ご納得いただくことができました。 結果として、娘さんが自宅を購入し、Hさんは家賃66,000円を娘さんに支払う形で住み続けることが可能に。娘さんも、購入金額の半分を自己資金で補えたため、家賃収入と借入返済が同額で、負担を感じずに済む形となりました。
今回の事例のポイント
Hさんのように、定年退職後に住宅ローンの支払いが難しくなるケースは増えています。特に、予定していた退職金が減額されたり、年金だけでは生活が厳しくなったりすることが原因で、住宅ローンの返済が続けられなくなることがあります。 今回は、親子間売買という形を取ることで、Hさんが住み続けられる環境を維持しながら、無理のない返済計画を立てることができました。
「自宅を追い出される」という不安から解放され、家族への感謝の気持ち
「65歳になって、まさか自宅を追い出されるかもしれないという恐怖にかられるとは思いませんでした。リースバックで家賃115,000円と言われた時は、もうダメかと諦めました。」 「でも、最終的に娘に買ってもらう形になり、今は家賃66,000円で住み続けられています。最初は抵抗がありましたが、全任協のスタッフの方が家族の話し合いに参加してくれたことで、娘に素直に『ありがとう』と伝えることができました。」 定年後の住宅ローン問題は決して他人事ではありません。早めに相談することで、住み続けられる道が見つかる場合もあります。お困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
ご相談は全国から無料で受付中!
今回の担当者
藁科 暁
得意分野 |
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資格 |
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新卒にて不動産仲介会社に就職後、たくさんのお客様からご契約を頂く中で自身のお客様がローンの滞納や離婚を機に競売にかけられてしまうことを経験。 当初は弊会の資格を受験し加盟店として業務に従事している中でご縁が生まれ、弊会の相談員となることとなった。 長年、地域密着の不動産を対応していた経験を活かした多角的な提案や解決方法が強み。