精神疾患・離婚による支払い困難、生活保護と任意売却で再出発したケース
精神疾患の発症と離婚により、住宅ローンの支払いが困難に
45歳
- エリア埼玉県入間郡三芳町
- 職業無職(45歳)
- 家族なし
- 物件種別マンション
- 残債1900万円
- 売却価格1480万円
Tさんは、2年前より精神疾患を発症され、仕事中にも体が思うように動かせなくなる症状が現れました。その結果、会社でリストラに遭い、家計は一気に悪化。さらに、家族も去ってしまい離婚に至ったため、仕事もお金もなくなり、生活のため家財道具をリサイクルショップに売却する日々を送っていました。当然ながら住宅ローンの支払いは不可能となり、期限の利益の喪失届が届いたことから、「どうしたら良いのか」という切実な不安を抱え、当協会にご相談に来られました。
生活保護申請と任意売却の連携で、医療と生活の再建を実現
難易度
★★★ご提案内容と解決方法
Tさんのご相談当初、食事を取ることすらままならず、病院にも1年近く通えないほど資金が不足している状態でした。そのため、まずは「精神疾患でも生活保護が受給可能である」という点や、所有不動産がある場合の生活保護受給の審査が厳しいことを丁寧にご説明し、まともな食事や医療が受けられる体制を整えるための対策を提案しました。 加えて、住宅ローン滞納による深刻な状況を受け、任意売却によって不動産を売却し、ローンの負担を解消する方向で進めることにしました。任意売却の手続きが進む中で、役所の担当者と連携し、生活保護受給の申請も迅速に進めるよう調整。結果、売却が決まりそうな段階で生活保護の申請が受理され、スムーズな引っ越しと再度の通院が可能な体制が整いました。さらに、市役所を通じて手配された弁護士(法テラス事務所)により、債務整理の手続きも着実に進めることができました。
今回の事例のポイント
Tさんは、精神疾患による失業と離婚で、生活基盤が完全に崩れてしまった状態でした。そのため、住宅ローンを払い続ける余裕は全くなく、競売に至る前に早急な解決が求められていました。任意売却と生活保護の申請を同時に進めることで、生活に必要な資金の確保と、安心して医療を受ける体制が整えられたことが、大きな解決策となりました。家計の再建に向けた一歩として、各関係機関との連携を丁寧に行い、Tさんの不安を一つひとつ解消していったことが印象的です。
住宅ローンの重圧から解放され、安心して新生活をスタート
任意売却と生活保護の申請が無事に進み、Tさんは再び病院へ通える環境を整え、引っ越しもスムーズに行うことができました。さらに、法テラス事務所の弁護士による債務整理も開始され、今後の生活の見通しが明るくなったとのことです。「一人で全て抱え込んでいたときは、本当にどうすれば良いのか分からず不安でいっぱいでした。しかし、専門家に丁寧に説明していただき、役所とも連携してもらったおかげで、安心して新生活に踏み出すことができました」と、Tさんは安心した表情でお話しくださいました。
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今回の担当者
瀧 基洋
得意分野 |
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資格 |
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宅地建物取引主任者試験の合格をきっかけに不動産業界に就職しました。 これまで分譲住宅の新築販売、中古住宅の仲介業務、分譲住宅の土地仕入、開発業務等を中心に経験をしてまいりました。不動産業務に従事した頃はバブル経済が崩壊し、不動産価格の下落、企業破綻等を身近で経験をしてまいりました。事業破綻により住宅ローンの返済が出来ないというお客様からのご相談を受け、任意売却に取り組んだのが、私がこの業務に携わるきっかけでした。昨今ではコロナ禍での住宅ローンの返済変更(リスケジュール)からの通常返済に戻ってしまい返済が滞る事案が急増しているように感じます。それらさまざまな住宅ローン問題のアドバイスを行い皆様のお力になりたいと思います。