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競売にかけられる理由とは?手続きの流れと対処法を詳しく解説

更新日 2025-10-09

瀧 基洋

記事監修者

瀧 基洋

バブル崩壊を経験し、住宅販売・仲介・開発に従事。事業破綻による住宅ローン問題を機に任意売却に注力し、返済相談を支援。

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自宅が競売にかけられる主な理由には、住宅ローンや税金、管理費などの滞納があります。滞納により金融機関から督促状や裁判所からの競売通知が届いた場合、速やかに対応しなければ、自宅が競売にかけられ、強制退去となるため注意が必要です。

競売を回避するには、専門家のサポートを受けて任意売却を行うなどの方法がありますが、時間に余裕はなくスピーディーな対応が不可欠です。

本記事では、競売にかけられる理由や滞納から競売までの流れ、競売を回避する方法について解説します。

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競売とは

競売とは住宅ローンを滞納して支払いが困難になった場合に、金融機関が資金を回収するため裁判所へ申し立てを行い、不動産を強制的に売却する手続きのことです。

住宅ローンを組む際には、不動産に金融機関の抵当権(担保)が設定されるため、返済が滞ると不動産を売却してローンの残債を返済することになります。

競売は、裁判所主導で進められるため、契約者の意思に関係なく手続きが進みます

さらに、競売では不動産が市場価格より2〜3割ほど安く売却されることが多く、売却代金だけでローンを完済できない場合は、売却後に残りの債務を返済する必要があります。

競売にかけられる理由5つ

自宅が競売にかけられる理由には、住宅ローンの滞納、マンションの管理費や修繕積立金の未払い、固定資産税などの税金滞納などがあります。

事前に競売の理由を把握しておくことで、リスクを理解し、適切な対処法を検討しやすくなります。

住宅ローンを滞納している

住宅が競売にかけられる代表的な理由が、住宅ローンの滞納です。通常、3~6回程度の返済遅延で金融機関から一括返済を求められ、支払えない場合は抵当権の行使により自宅が競売にかけられます。

管理費や修繕積立金を支払っていない

マンションの管理費や修繕積立金を滞納すると、管理組合から訴訟を起こされ、自宅が競売にかけられる可能性があります。

区分所有法でも、滞納者に対して物件の区分所有権などを差し押さえる手続きが認められています。

管理費や修繕積立金は、マンションの維持管理や資産価値の維持に欠かせない費用であり、滞納しないことが大事です。

※参照:建物の区分所有等に関する法律 | e-Gov法令検索

消費者金融などの借入金を返済できない

銀行や消費者金融など、自宅を担保にしていないローンであっても、返済を滞納し続けると訴訟を起こされ、最終的に自宅が競売にかけられる可能性があります。

そのため、住宅ローンだけでなく、その他の借入についても滞納しないことが重要です。

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遺産分割協議がまとまらない

相続時に遺産分割協議が合意に至らず、調停手続でも解決できない場合、審判手続によって不動産を競売にかけて分割することが決定されることがあります(形式的競売)。

そのため、相続発生後は早めに専門家へ相談し、遺産分割協議を円滑に進めることや任意売却の検討などをすることが重要です。

固定資産税などの税金を滞納している

不動産を所有していると毎年、固定資産税や都市計画税などの税金が課されますが、これらを滞納すると自治体から差し押さえを受け、最終的に競売にかけられる可能性があります。

税金滞納による競売は、住宅ローンの滞納とは異なり、債権者が自治体であるため強制力が強いです。また、自己破産をしても税金は免責されないため、早めの対応が不可欠です。

住宅ローン滞納から競売にかけられるまでの流れ

住宅ローン滞納から競売にかけられるまでの流れは、次のとおりです。

時期 出来事 詳細
滞納から3〜6ヶ月程度 ①督促状や催告書が届く 住宅ローンを滞納することで、金融機関から督促状や催告書が届く
滞納から3〜6ヶ月程度 ②住宅ローンの一括返済を求められる 期限の利益(分割払いの権利)を失い、金融機関から一括返済を求められる
滞納から6〜8ヶ月程度 ③保証会社が代位弁済を行う 保証会社が代位弁済を行い金融機関への返済を肩代わりし、債権が保証会社に移転する
滞納から8〜9ヶ月程度 ④競売開始決定通知書が届く 裁判所に競売の申立てが行われ、競売開始決定通知が届く
滞納から9〜10ヶ月程度 ⑤現況調査が行われる 裁判所により選任された評価人や執行官が不動産の現況を調査する
現況調査から2〜3ヶ月程度 ⑥物件の競売が実施される 入札通知書が届き、自宅の競売が実施される
競売開始から1週間程度 ⑦開札・売却許可の決定が出される 最高価買受申出人が決定し、裁判所から売却許可決定が出される
落札から1ヶ月程度 ⑧落札者から売却代金が入金され物件を引き渡す 落札者が売却代金を納付し自宅が引き渡される

競売開始決定通知が届いた後に取れる主な対処法

競売開始決定通知が届いた後に取れる主な対処法には「一括返済」「任意売却」「債務整理」などがあります。それぞれの特徴を紹介します。

住宅ローンの残債を一括返済する

住宅ローンの残債を一括で返済できれば、借金がなくなるため自宅が競売にかけられるリスクを防ぐことができます。

残債を完済することで、金融機関との関係もクリアになり、精神的な安心感も得られます。

ただし、一括返済には多額の資金が必要であり、競売が現実化するほどの状況では、これを実行できる人は少ないのが現実です。

任意売却で競売を回避する

任意売却とは、住宅ローンの滞納などで自宅が競売にかけられる前に、金融機関の承認を得て売却する方法です。

競売の場合、売却価格は市場相場より3〜5割ほど低くなることが多いですが、任意売却であれば相場に近い価格で売却できる可能性があります。

また、競売のように売却情報が官報やWebサイトに公開されないため、知人に現状を知られるリスクを抑えられるのもメリットです。

売却代金から諸費用を支払えるため、手元資金の負担を軽減可能です。

ただし、任意売却には金融機関の承認が必要で、手続きには時間的な制約もあるため、プロのサポートを受けながら進めることが大事です。

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債務整理を検討する

債務整理とは、借金の返済負担を軽くしたり、場合によっては借金を免除してもらうための法的手続きです。主な方法には「任意整理」「個人再生」「自己破産」があります。

  • 任意整理は、金融機関と直接交渉して利息の減額や分割調整を行う手続きです。
  • 個人再生は、裁判所に申し立てを行い、借金の一部を減額して残りを分割で返済する方法です。
  • 自己破産も裁判所に申し立てを行い、原則としてすべての借金を免除してもらえる手続きです。

ただし、債務整理は誰でも必ずできるわけではなく、信用情報に記録が残るため、一定期間は新たなローン利用やクレジットカードの発行が制限されます。

競売を回避するための重要なポイント

競売を回避するためのポイントは「手続きをスピーディーに進めること」「専門家のサポートを受けること」の2つです。

これらを意識して行動することで、競売を避けられる可能性を高めることができます。

競売回避には期限があり早めの行動が大事

競売手続きが進行すると、家や土地が強制的に売却されてしまいます。

例えば、任意売却を行うには、競売の開札期日前日までに物件の引き渡しを完了させる必要があります。

手続きは時間との勝負になるため、競売を避けたい場合はできるだけ早く動き出すことが大事です。

専門家のサポートを受けながら進める

任意売却や債務整理など、競売を回避する手続きは専門的な知識が必要です。

さらに、手続きには時間的な制約があるため、専門家のサポートを受けながら進めることが大切です。

手続きに時間がかかりすぎると、競売を回避できるチャンスを失ってしまう可能性があります。

専門家のアドバイスやサポートにより、トラブルを避けつつスムーズに進められ、競売回避の可能性を高められます。

任意売却を選択して競売を回避した事例(当協会のご相談者様)

ここでは、当協会に実際にご相談いただき、競売を回避したケースについて紹介します。

1.別居後に元夫が音信不通になり住宅ローンの滞納も発覚した(A様)

A子さんは別居中、元ご主人が住宅ローンを支払う約束でマンションに住んでいました。

当初は問題なかったものの、元ご主人と連絡が取れなくなり、突然金融機関からローン滞納による競売の通知が届きました

確認したところ、元ご主人は病気の治療費や生活費で支払いができなくなっていたことが判明し、住居を失う不安から当協会へ相談に至りました。

当協会では、事情を詳しくお聞きした上で任意売却を提案

任意売却には元ご主人の同意が必要でしたが、状況を丁寧に説明したところ協力いただけました。

物件は好立地を活かしてやや高めに販売し、早期に購入希望者が見つかり、債務全額を返済できる価格で無事に売却することができました。

下記にて、上記事例の詳細をご紹介しております。

別居後に元夫が音信不通になり住宅ローンの滞納も発覚したケース

2.友人が事業投資に失敗して多額の負債を抱えた(W様)

Wさんは両親から相続した自宅に住んでいましたが、友人の事業に出資するため銀行から2,000万円を借入。

しかし、事業は破綻し、配当も受けられないまま会社が倒産。

さらに連帯保証人だったため、2,000万円の負債を抱え、債権者からの取り立てに困った奥様が当協会に相談しました。

Wさんの自宅は高級住宅街にあり高値での売却も可能でしたが、債権者が競売を進めていたため早期売却が必要でした。相場よりやや割安に設定したことで短期間で買い手が見つかり、競売を回避

負債の残高を最小限に抑えることで、無理のない返済プランを実現しました。

下記にて、上記事例の詳細をご紹介しております。

友人が事業投資に失敗して多額の負債を抱えたケース

競売を回避したいなら早めに専門家へ相談することが大切

住宅ローンや税金、管理費などを滞納すると自宅が競売にかけられる可能性があります。

競売を回避する方法には、任意売却や債務整理などがありますが、いずれも専門的な知識が必要で迅速な対応も求められます

自宅の競売を回避したい場合は、早めに専門家に相談し、適切な対策を取ることが大切です。

当サイトを運営する一般社団法人 全国任意売却協会では、状況に合わせた的確なアドバイスとサポートを提供しています。お気軽にご相談ください。

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