競売市場修正（けいばいしじょうしゅうせい）

競売市場修正とは、競売における売却基準価格を決定する際に行われる価格調整のことです。不動産鑑定士が物件を調査し評価額を算出しますが、競売は通常の不動産売買とは異なり、落札者にとっていくつかのリスクが伴います。例えば、購入希望者が事前に内覧できない場合があり、建物の状態を詳しく確認できないことがあります。また、落札後も占有者が退去しない場合は、裁判所の手続きを経て引渡し命令を出す必要があり、スムーズに物件を引き渡せない可能性があります。こうしたリスクを考慮し、競売では市場価格よりも大幅に低い価格設定がされることが一般的です。この競売市場修正による価格調整は、市場価格の4～5割程度まで下がることが多いため、任意売却と比べて売却価格が低くなる大きな要因となります。