任意売却に裁判所の許可は不要?競売を避けるためのステップを徹底解説!
更新日 2025-11-13
競売を避ける手段として「任意売却」があり、競売より高い価格で売却できる可能性がある、プライバシーを守りやすい、自己資金の持ち出しが不要であるなどのメリットがあります。
しかし「任意売却を進める際に裁判所の許可は必要なのか?」と疑問に思い、その点が不安で判断をためらう人も少なくありません。
そこで本記事では、任意売却に裁判所の許可が必要かどうかに加え、競売を回避するためのステップや任意売却の具体的なメリットについて紹介します。
【結論】任意売却には、裁判所の許可は必要ない
任意売却は、競売のように裁判所が手続きを主導するものではないため、裁判所の許可は必要ありません。
ただし、実施するには金融機関などの 債権者(競売申立人)の同意 が必要です。
債権者の同意を得られなければ、任意売却を進めることはできません。
また、手続きを進める際には、債権者から裁判所へ 「競売取下書」 を提出してもらう必要があります。
そのため、任意売却では債権者との調整がとても重要となります。
交渉や手続きには専門的な知識が必要なため、任意売却を検討する際には、経験豊富な専門業者にサポートを依頼するケースが多いです。
競売に比べ、任意売却は状況に応じて柔軟に進められる可能性があるため、早めに相談することが望ましいといえます。
競売に至るまでの流れ
競売に至るまでの一般的な流れは、以下のとおりです。
- 督促状の送付: 滞納から1〜3ヶ月ほど経過すると督促状が送付される
- 催告書の送付: 滞納が3〜6ヶ月続くと催告書が送付される
- 期限の利益の損失: (分割返済の権利を失う)期限の利益を喪失する
- 代位弁済: (保証会社が残債を一括返済)保証会社が住宅ローンを一括返済し、債権は保証会社へ移行する
- 競売開始決定通知の送付: 裁判所より競売開始決定通知が送付される
- 現況調査の実施: 不動産鑑定士や裁判所の執行官による現況調査が実施される
- 期間入札通知の送付: 競売の期間入札通知が送付される
- 入札期間の公開: 競売開始決定通知から2〜3ヶ月後、入札期間が公告される
- 入札公募開始: 入札の公募が始まると、いよいよ競売手続きが本格的に進む。任意売却を選択できるのは、入札開始日の前日までがタイムリミットとなる
- 売却許可決定: 落札者が決まると、落札者は裁判所に代金を支払い、その代金から債権者が住宅ローンを回収する
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競売開始決定通知後も任意売却は可能!
競売開始決定通知が届いたとしても、まだ任意売却を選択することは可能です。
そのため「もう手遅れ」「競売に進むしかない」と諦めることはありません。
任意売却ができる期限は、競売開始決定通知が届いた後もしばらく続くため、今からでも手続きに間に合うケースは多くあります。
任意売却が成立すれば、競売よりも高い価格で売却できる可能性があり、条件面でも有利に進められることが期待できます。
競売通知を受け取った段階でも、状況を見直して慎重に検討することが大切です。
任意売却が可能な期限は「競売の開札日の前日まで」
任意売却ができるのは 「競売の開札日の前日まで」 です。
開札日の前日は、競売手続きを取り下げられる最終日であり、当日に入ると買受人が確定してしまいます。
タイムリミットを過ぎてしまうと任意売却は選択できなくなる点に注意が必要です。
任意売却を検討する際は、競売の流れを踏まえ、できるだけ早めに動きはじめることが大事です。
競売を回避するためのステップと専門家のサポート
競売は裁判所主導で進むため、売却価格が市場相場より低くなりやすく、物件情報が公開される点からも避けたいと考える人が多いです。
競売を回避したい場合は、任意売却などの手続きを検討することが必要です。
任意売却の専門業者へ相談する
競売を避ける手段の一つとして「任意売却」があります。
任意売却を選択することで、競売を回避できるだけでなく、より有利な条件で売却できる可能性があります。
競売よりも高値で売却できるケースが期待できるほか、周囲に経済状況を知られにくいのが特徴です。
また、状況によっては引っ越し費用の支援が受けられる場合もあります。
ただし、任意売却はタイムリミットがありスピーディーに手続きを進める必要があるため、専門知識やノウハウを持つ業者に相談してサポートを受けながら進めていくことが大事です。
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金融機関などの債権者と交渉する
任意売却を進めるには、金融機関などの債権者と交渉し、実施の許可を得る必要があります。
債権者の同意が得られなければ、任意売却を進めることはできません。
また、交渉がスムーズに進まないケースもあるため、任意売却に精通した専門業者のサポートを受けながら進めると安心です。
競売を取り下げる
競売は、申立を行った債権者がその申立てを撤回することで取り下げることが可能です。
また、取り下げを行う際には、開札期日の前日までに「取下書」を裁判所へ提出する必要があります。
ただし、競売の取り下げには手続き上の対応や費用が発生する場合もあるため、事前に確認しておくことが大事です。
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競売時の「現況調査」にどう対応すべきか
裁判所から競売開始決定通知が届いた後、現況調査が行われます。
指定された日時になると、不動産鑑定士や裁判所の執行官が自宅を訪問し、建物や室内、周辺環境、占有状況などを確認します。
競売の手続きが進む中で、現況調査に関する基本的な内容を理解しておくことは大切です。
執行官の立ち入りは拒否できない
現況調査の内容は、売却基準価額(入札の目安)を決める際の重要な判断材料となります。
調査は強制的に実施されるため「自宅に人を入れたくない」「競売を避けたい」と考えていても、立ち入りを拒否することはできません。
仮に拒否した場合でも、強制的に調査が行われます。
また、調査の日程を変更することも基本的にはできないので注意が必要です。
現況調査を阻止するには競売を止めること
現況調査は競売手続きの一環として強制的に実施されるため、調査自体を止めることはできません。
もし現況調査を避けたい場合は、競売そのものを回避する必要があります。
競売を回避する方法としては、任意売却を行う、債務整理を進めるなどの手段があります。
任意売却を選ぶメリット
任意売却のメリットを把握しておくことで、競売に進む前により適切な選択がしやすくなります。
相場に近い価格で売却できる可能性があることや、自己資金を用意せずに手続きできる点など、任意売却の主なメリットを紹介します。
相場に近い価格で売却しやすい
一般的に、競売では売却価格が市場相場より3〜5割ほど低くなってしまいます。
任意売却であれば相場に近い価格で売却できる可能性が高いため、売却後に残るローン残債をより少なくでき、その後の返済負担も軽減しやすくなります。
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競売と比べてプライバシーを守りやすい
競売と比べてプライバシーを守りやすいのも任意売却のメリットです。
競売だと官報や「不動産競売物件情報サイト(BIT)」に物件情報が掲載されるため、知人や周囲に状況を知られてしまう可能性があります。
一方で、任意売却ではこれらに情報が公開されないため、経済状況を周囲に知られるリスクを抑えることができます。
自己資金の持ち出しが不要
通常、自宅を売却する際には、抵当権抹消費用や仲介手数料などの諸費用が発生し、自己資金で賄う必要があります。
一方で、任意売却の場合は、これらの諸費用が売却代金から差し引かれるため、自己資金を用意する必要がないケースが多いです。
さらに、債権者との交渉によっては、引っ越し費用を考慮してもらえる場合もあります。
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任意売却は裁判所の許可不要!競売を避けるための有効な方法
任意売却は、裁判所の許可がなくても手続きを進めることができます。
競売と比べると、相場に近い価格で売却しやすく、自己資金の持ち出しを抑えられる可能性があります。
また、売却後の返済方法について交渉でき、プライバシーも守られやすいことがメリットです。
ただし、任意売却を行うには、競売の開札日前日までに手続きを完了させる必要があるため、できるだけ早い段階で動き出すことが重要です。
スムーズに進めるためには、任意売却に精通した専門業者のサポートを受けることをおすすめ。
当サイトを運営する一般社団法人 全国任意売却協会では、状況に合わせた的確なアドバイスとサポートを提供しています。お気軽にご相談ください。
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