失業と娘夫婦の離婚で住宅ローンを滞納…任意売却と自己破産で再出発したケース
失業と娘夫婦の離婚が重なり、住宅ローンと税金を滞納
- エリア大阪府堺市
- 職業無職
- 家族ご本人、娘さんご夫婦、お孫さん1人
- 物件種別戸建
- 残債3,200万円
- 売却価格1,600万円
「まさかこんなことになって、娘にまで迷惑をかけてしまうなんて…」
ご主人が亡くなられて、一人暮らしをしていたHさん。娘さんご夫婦も賃貸暮らしでしたが、両方の家賃を合わせると約10万円。それなら家を購入したほうが安いと考え、2010年に戸建てを購入されました。ご自身が介護の仕事をされていたHさんですが、住宅ローンを組むのに年収が足りず、不動産業者の勧めもあり、確定申告を修正して購入に踏み切られました。
住宅ローンの支払いはHさんが、生活費は娘さんご夫婦が担当されていました。しかし、Hさんが失業したことで、住宅ローンの支払いまで娘さんご夫婦に負担させてしまうことに。さらに、数か月後には娘さんが離婚され、娘さんお一人の収入で生活費と住宅ローンを支払っていくのは不可能になってしまい、住宅ローンの滞納が始まりました。
「どうしたらいいか分からず、本当に不安でした」
さらに、購入時に確定申告を修正していたため、100万円近い市府民税・所得税の納税通知書が届きました。最初は分割で支払っていましたが、住宅ローン滞納と同時にストップ。自宅は市役所と財務省から差し押さえられてしまいました。失業保険をもらいながら生活されていましたが、それも底をつきそうになり、ご自身と娘さんの今後の生活を考えて、当協会へご相談にいらっしゃいました。
任意売却と自己破産を提案し、新生活へ向け解決
難易度
★★★ご提案内容と解決方法
ご相談に来られた時点で、すでに住宅ローンの滞納は5回目。任意売却の手続きを進める了承をいただき、すぐに債務者さんへ交渉を始めました。「就職活動をしても、なかなか仕事が見つからなくて…」
査定価格が住宅ローンの残債を大幅に下回ってしまったこと、そして、就職の見通しが立たないことから、不動産売却後に弁護士さんをご紹介し、自己破産という方法をご提案させていただきました。
今回の事例のポイント
この事例のポイントは、複数の問題が重なり、ご自身ではどうにもならない状況に陥ってしまったことです。失業、娘さんの離婚、そして多額の税金滞納による差し押さえ。一つひとつを解決していくのは、とても大きな負担でした。
私たちは、そのような状況でも、ご本人の気持ちに寄り添いながら、一つひとつ問題を整理し、最適な解決策をご提案することを大切にしています。
解決後は娘さんへの申し訳なさを乗り越え新生活へ
「私の老後のことも考えて娘夫婦と同居しましたが、私の失業が原因でこんなことになってしまい、娘には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」
そう話されていたHさん。売却後は、ご親戚の方と同居され、就職活動を続けられています。年齢的な問題もあり、定職にはつけませんでしたが、弁護士さんをご紹介し、自己破産の手続きを進められました。一方、娘さんは再就職が決まり、お子さんと二人で新しい生活をスタートされています。
ご自身の窮地に、親身になって相談に乗ってくれたことに、大変感謝しているとおっしゃっていただきました。