「ゆとりローン」の返済額倍増と教育費が直撃!計画的な任意売却で不安を乗り越えたケース

「ゆとりローン」の返済額が倍増、教育費と重なり任意売却で解決へ
- エリア福岡市
- 職業会社員(上場企業)
- 家族お子さん2人(大学生)
- 物件種別マンション
- 残債2,840万円
- 売却価格2,180万円
原因と相談するにいたたった背景
福岡市にお住まいのSさん(52歳)は、新築マンションを購入した際に「ゆとりローン」を利用しました。当初の月々返済額は11万円程度でしたが、返済額が増える時期を迎え、毎月24万円の返済を続けていました。Sさんは上場企業勤務でしたが、会社の業績低迷により想定していたほどの昇給がありませんでした。
さらに、お子さん2人が相次いで大学に進学したことで、家計の多くを教育費が占めるようになり、住宅ローンの返済が続けられなくなってしまいました。「月々の支払いが当初の倍になり、返済が続けられない」と、私たちにご相談いただきました。
Sさんは、高度経済成長期の終身雇用と昇給制度を前提とした「ゆとりローン」の典型的なケースでした。想定外の収入減と高額な教育費が重なりましたが、計画的な任意売却で問題を解決し、人生の再スタートを切ることができました。
任意売却をご提案、計画的な再スタートへ
難易度
★★★ご提案内容と解決方法
Sさんは、住宅ローンの滞納がない状態でご相談にいらっしゃいました。私たちは、任意売却のメリット・デメリット、そしてかかる期間などを丁寧に説明し、Sさんは売却を決断されました。
手続きの計画
滞納がない状態から、あえて次の月から返済を止め、6ヶ月後に代位弁済がされた後に任意売却という形で進めました。
販売活動
代位弁済からサービサー(債権回収会社)の決定、販売価格の決定へと進みました。ご自宅は人気のエリアにあったため、販売開始からわずか1ヶ月ほどで契約となりました。
解決後の生活
Sさんは、販売活動をスムーズにするため、任意売却の開始前に福岡市中央区から西区の賃貸マンションに引っ越しを済ませました。
売却後も500万円を超える借金(残債務)が残りましたが、Sさんの「子どもたちが独立するまではどうしても自己破産したくない」という強い希望を尊重し、以下のように計画しました。
- 分割返済: お子さんの独立までの間、残債務を毎月2万円ずつ分割で返済。
- 自己破産: お子さんの大学卒業後(2年後)に自己破産を申し立てる予定です。
Sさんは「これで俺の人生は終わった」と最初は怖がっていましたが、今は「子育てを終え、自己破産し、その後に本当の意味で再スタートできるのが楽しみで仕方ありません」と、前向きな気持ちになられていました。
今回の担当者

瀧 基洋
Sさんは、終身雇用・昇給制度が崩壊した時代背景と、お子様二人を大学まで通わせたいという親心から教育費を優先した結果、住宅ローンの返済が困難になりました。典型的な「ゆとりローン」の被害者とも言える状況でしたが、幸いにもローンを滞納する前にご相談いただいたため、良い条件で任意売却を完了できました。