脳梗塞で収入が途絶えローン滞納。任意売却と異例の配慮で残債0円、再就職への希望を取り戻したケース

突然の病で収入が途絶え、住宅ローンを滞納。ご家族にも相談できず…
- エリア千葉県船橋市
- 職業無職(元看護師)
- 家族一人暮らし
- 物件種別マンション
- 残債約2,580万円
- 売却価格2,550万円
千葉県船橋市のマンションで一人暮らしをされていたHさん。市内の病院で看護師としてお勤めでした。 しかし、突然、脳梗塞を患われ、お仕事ができなくなり収入が途絶えてしまいました。住宅ローンを組む際に加入する団体信用生命保険(団信)も、今回のケースでは適用されなかったのです。
遠方のご実家には心配をかけたくない一心で、「ご両親との電話では、何事もなかったかのように明るく振る舞っていた」と話されていました。 しばらくは貯蓄を取り崩して生活費やローンの支払いに充てていらっしゃいましたが、それも長くは続かず…。どうにもならなくなり、私たちにご相談のお電話をくださいました。
ご実家と連携し生活環境を整備。任意売却で、幸運にも残債がゼロに
難易度
★★★ご提案した内容と解決までの流れ
初めてHさんのお宅へお伺いした時、Hさんは脳梗塞の後遺症でお体が不自由な状態でした。お部屋には3匹の犬がおり、お世話もままならず、正直なところ、衛生的な状態とは言えませんでした。 私たちは、まずHさんの安全と健康が第一と考え、ご本人の許可を得て、ご実家へ現在の状況をご報告しました。
その後、犬たちの新しい貰い手を探すお手伝いをし、Hさんご自身はご実家へお引っ越しいただき、療養に専念できる環境を整えました。 それと同時に、お金を借りている金融機関(債権者)へ連絡し、任意売却(話し合いによる売却)を進めたい旨を申し入れ、販売活動を始める準備に入りました。
今回の事例のポイント
Hさんの場合、まずはお体のこと、そして生活環境を整えることが最優先でした。 お部屋の状態を考えると、そのままでは買い手を見つけるのは困難です。そこで、金融機関(債権者)と交渉し、売却できた金額からハウスクリーニング代を差し引くこと(控除)を認めてもらいました。
お部屋をきれいにした上で販売活動を始めたところ、駅や商業施設に近いという立地の良さもあり、比較的早く買い手の方が見つかりました。 売却金額では、ローンの元金と膨らんだ遅延損害金のすべてを返しきれず、本来であれば自己破産などの手続きも考えなければならない状況でした。
しかし、これは本当に稀なことですが、金融機関(債権者)が事情を汲んでくださり、延滞金の一部を放棄してくれたのです。その結果、Hさんの住宅ローンは0円となり、新たな負債を抱えずに済みました。最初にご訪問した時のHさんは、無表情で不安そうにされていましたが、すべてが終わった時の笑顔は、私たちにとっても忘れられないものとなりました。
ローンの不安から解放されリハビリに専念。再就職への希望も
「もっと早く相談するべきでした。実家にも助けを求める事が出来ず、一人でずっと苦しんでいました」とHさんは振り返ります。
住宅ローンの心配事がなくなり、今はリハビリに専念できているそうで、「体もかなり自由が利くようになりました。再就職の希望も見えてきました」と、前向きなお声を聞くことができました。 「本当にありがとうございました」というお言葉に、私たちもこの仕事の意義を改めて感じさせていただきました。
今回の担当者

瀧 基洋
ご訪問当初、お客様は不安げで無表情でいらっしゃいましたが、任意売却の完了と共に、幸運にも残高が0円となったことで、深く印象に残る笑顔を見せてくださいました。私共も、この仕事を通じてお客様と喜びを分かち合えた瞬間でした。