義父の会社倒産で住宅ローン破綻…競売に移行するも任意売却で解決したケース
義父の会社倒産で収入激減、妻の闘病も重なり相談へ

- エリア兵庫県神戸市垂水区
- 職業清掃業
- 家族ご夫婦、お子さん
- 物件種別マンション
- 残債3,144万円
- 売却価格1,030万円
「まさか、義父の会社が倒産するなんて…」
兵庫県神戸市にお住まいのSさん。義父が経営する清掃会社で、奥様と二人で働いており、毎月50万円ほどの安定した収入がありました。しかし、2年前に義父の会社が倒産。その後は転職を繰り返しましたが、現在の収入は17万円に激減。さらに、奥様が子宮内膜症を発症し、手術を受け、無職で自宅療養することに。
「妻の病院代や娘の学費が重くのしかかって、もう家のローンが払えない…」
税金や病院代、学費と出費が重なり、住宅ローンの支払いを続けることが困難になり、ご相談にいらっしゃいました。
競売になっても諦めず、粘り強い交渉で任意売却が成立
難易度
★★★ご提案内容と解決方法
Sさんのご自宅には、住宅金融支援機構、年金、銀行の3つの借金があり、すでに年金と銀行の借金は返済が滞っている状態でした。「任意売却をしても、借金が残ってしまう…」
私たちは、Sさんご夫婦とお義父様に、任意売却のメリット・デメリットを説明しました。奥様とお義父様は、借金が残ってしまうことに懸念を抱かれていましたが、現在の収入では返済を続けるのが難しいことを理解してもらい、競売か任意売却のどちらかの方法しかないことをご説明しました。
今回の事例のポイント
この事例のポイントは、競売に移行した後も諦めずに任意売却を成功させたことです。販売活動を6カ月間行っても買い手が見つからず、一度は競売に移行してしまいましたが、裁判所の評価書を参考に、再度任意売却活動を行いました。市税の差し押さえも入り、交渉は難航しましたが、競売の入札が始まる前に、全ての債権者の差し押さえを解除し、売却することができました。
解決後は、家族で再出発へ
「販売期間が長くて不安でしたが、売却できて本当に満足しています」
Sさんのご自宅は、競合物件が多いエリアだったため、販売が長期化すると予想されていました。しかし、任意売却活動を再開した際、ご本人が本業の清掃の仕事を生かして、室内をとてもきれいに掃除してくださったおかげで、内覧に来た人の印象がとても良くなり、早期に売却が決まりました。
現在は、奥様の体調も回復し、アルバイトを始められたそうです。残ってしまった借金は、無理のない範囲で分割で支払っていくことになりました。
「各債権者への分割支払いはありますが、頑張って払っていきたいと思います」
家族みんなで力を合わせ、前向きに新しい人生を歩み始めている姿が印象的でした。