コロナ禍のうつ病発症、任意売却と債務整理で再出発したケース
担当者
- ADR
- 任意売却取扱主任者
- 宅地建物取引士
- フィナンシャルプランナー
新卒より大手デベロッパーの新築マンション販売業務に従事。その後、不動産仲介、買取再販事業も経験している不動産歴18年のベテラン。
コロナ禍で仕事量が激減し、うつ病を発症して収入が途絶え、住宅ローンの滞納が避けられないとご相談に
56歳
- エリア東京都西東京市
- 職業会社員(56歳)
- 家族単身
- 物件種別戸建
- 残債1800万円
- 売却価格1100万円
Aさんはコロナ禍をきっかけに仕事量が急激に減り、収入が大幅にダウンしてしまいました。そのうえ、うつ病を発症してしまい、思うように働けない日々が続いたことで、貯金が底をつきはじめ、住宅ローンの返済がままならなくなってしまったのです。「競売になる前に家を売却し、次の生活に備えたい」という思いから、当協会へご相談に来られました。また、住宅ローン以外に一般債務も抱えていたため、債務整理も前提としたサポートが必要な状況でした。
競売を回避するための任意売却と、心身の負担を軽くしながら債務整理へつなげる解決策をご提案
難易度
★★★ご提案内容と解決方法
Aさんは相談当初、うつ病の症状が重く、無職となっていました。そこで、まずは退職後の傷病手当を受給するなど、公的支援を活用して生活の基盤を整えていただくことから始めました。加えて、滞納がまだ1か月目という比較的早い段階でしたので、期限の利益を失う前に売却を進めて完済をめざす方法を検討。進捗を見ながら任意売却の交渉に移行し、住宅ローンの負担を軽くできるよう話し合いを進めました。 ただし、戸建の物件は摩耗や損傷が著しく、漏水や建物の傾きなどの懸念もあったため、売却価格は下がってしまう可能性がありました。加えて、一戸建てはマンションより多岐にわたる不動産調査(隣地との境界確認や測量など)を要するため、競売までの期限が迫る中、できるだけ早急に対応する必要がありました。そこで、Aさんの心身の負担を軽減しつつ、当協会で売却手続きを進める体制を整え、債権者との交渉も急いで行い、競売を避ける道を探りました。
今回の事例のポイント
Aさんは滞納がまだ始まったばかりだったこともあり、競売申立が行われる前に売却の準備と不動産調査を進めることができました。戸建の場合はマンションより契約までに必要なステップが多いのが通例ですが、短期間で必要な情報を整え、競売回避を目的とした任意売却へとこぎつけることができたのは早めのご相談と迅速な行動によるものです。
復職のめどが立ち、無理のない出費で新生活へ
売却が近づいたタイミングでAさんの体調も少しずつ回復し、うつ病の治療を続けながら復職のめどが立ったとのことです。建物の状態などから売却価格は下がりましたが、それでも引っ越し費用を捻出でき、滞納分の住宅ローンを任意売却でまかなう形をとれたため、想像よりスムーズに新生活へ移行できたと伺っています。 「病気と借金が重なり、正直もう手立てがないと思っていましたが、早めに相談したことで自分でも考えつかなかった解決策を提案してもらい、とても助かりました。家を手放すのは残念でしたが、今は次の一歩を踏み出そうという気持ちでいっぱいです」と、Aさんは今後も弁護士を通じて債務整理を進めつつ、新しい生活を徐々に安定させていきたいとのことです。 競売申立がなされるとスケジュールに沿って競売が進んでしまいますので、お困りの際は1日でも早いご相談をおすすめいたします。
ご相談は全国から無料で受付中!
今回の担当者
小出 裕也
得意分野 |
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資格 |
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新卒より大手デベロッパーの新築マンション販売業務に従事。リーマンショックにより会社が破綻後、 仲介および販売代理の業務に従事。20代で不動産仲介業の新規立ちあげを行い、その後、リノベーション事業を行う買取再販事業に従事。その折に任意売却物件に出会い、現在に至る。 不動産を購入する方の気持ちを理解し、常用されるローンの組み方にも実感を持っている為、不動産を手放さなければならない状況に少しでも活路がないか、最後まで策を講じます。 何を最優先にすべきか決めることは大変なことです。 まずは情報を整理して、希望を捨てずに頼っていただける存在を目指します。