ゆとり返済による滞納、競売通知受け任意売却で再スタートしたケース
ゆとり返済による住宅ローン負担増で滞納、競売開始通知を受けて相談へ
男性
- エリア埼玉県三芳町
- 職業会社員
- 家族妻、子供2名
- 物件種別戸建
- 残債2,460万円
- 売却価格1,400万円
Tさんは28歳の時に**「ゆとり返済型」住宅ローンを利用し、自宅を購入**しました。ゆとり返済は、当初の返済額を抑え、5年目と11年目に返済額が増える仕組みです。当時は「将来的に収入が増える」と思い、このローンを選びましたが、現実には給料はほとんど上がらず、11年目を迎えた頃から毎月の返済額が大幅に増加。 もともと支払いには余裕があったはずのローンが、気づけば生活を圧迫するようになりました。収入は増えないのに返済額は倍以上に膨れ上がり、ついには支払いが追いつかなくなり滞納が続くことに。そして、競売開始決定通知が届き、「もう終わりだ」と感じたTさんは、全任協に相談されました。
競売回避のため任意売却を提案、無事成約へ
難易度
★★★ご提案内容と解決方法
Tさんのケースでは、住宅ローンの問題だけでなく、「ゆとり返済」の構造的な問題がありました。特に、最初の5年間は元金がほとんど減らないため、地価が下がった現状では債務超過に陥りやすい状況でした。 当初、債権者は競売での解決を希望していましたが、Tさんの生活再建を第一に考え、何度も交渉を重ねた結果、任意売却に同意してもらうことができました。その後、売却活動を進め、約半年で成約となり、Tさんが引越しのための時間を確保できるよう、1ヶ月の猶予を取ることもできました。
今回の事例のポイント
ゆとり返済の最大の落とし穴は、**「将来的な収入増を前提にしている」**ことです。しかし、実際には必ずしも収入が増えるとは限らず、Tさんのように返済負担が急激に増えてしまうケースは少なくありません。 Tさんの自宅も市場価格よりも住宅ローン残債のほうが大幅に多い「債務超過」状態でしたが、粘り強い交渉で債権者の理解を得て、競売を回避することができました。販売開始から成約まで約半年かかりましたが、最終的には無事に買い手が見つかり、引越し期間の確保もできたことで、精神的な負担も軽減されました。
競売の不安から解放され、前向きに再スタートへ
Tさんは、競売開始決定通知を受け取った際、「もう終わりだ」と感じるほどの精神的なショックを受けていたそうです。しかし、奥様が全任協のことを知り、相談するよう勧めてくれたことで、状況が大きく変わりました。最初は、住宅ローンの滞納について人に知られることに抵抗がありましたが、担当者が丁寧に説明し、親身になって対応する中で、次第に安心して任せられると感じるようになったそうです。 現在は、三芳町の隣にある富士見市の賃貸アパートへ転居し、新しい生活をスタートされています。住宅ローンの残債は残りましたが、毎月5,000円ずつの分割払いにすることで、以前のような重い返済負担から解放されました。自己破産についても、最初は迷いがあったものの、専門家の説明を受けることで「再スタートのための一つの選択肢」として前向きに考えられるようになったとのことです。 家を手放すことには最初抵抗があったものの、今では「相談してよかった」と感じておられ、家族と共に再び前を向いて進む決意をされています。住宅ローンに悩む方にとっても、Tさんのように早めに相談することで、より良い解決策が見つかることを知っていただきたい事例となりました。
ご相談は全国から無料で受付中!
今回の担当者
瀧 基洋
得意分野 |
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資格 |
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宅地建物取引主任者試験の合格をきっかけに不動産業界に就職しました。 これまで分譲住宅の新築販売、中古住宅の仲介業務、分譲住宅の土地仕入、開発業務等を中心に経験をしてまいりました。不動産業務に従事した頃はバブル経済が崩壊し、不動産価格の下落、企業破綻等を身近で経験をしてまいりました。事業破綻により住宅ローンの返済が出来ないというお客様からのご相談を受け、任意売却に取り組んだのが、私がこの業務に携わるきっかけでした。昨今ではコロナ禍での住宅ローンの返済変更(リスケジュール)からの通常返済に戻ってしまい返済が滞る事案が急増しているように感じます。それらさまざまな住宅ローン問題のアドバイスを行い皆様のお力になりたいと思います。